ぢゅちさんの「今日も日々是内省。」

ストレングス1位に「内省」を持つ内省家が、内なる言葉を綴ります。

「郷に入りては、郷に従え」は正しい?

こんばんは、ぢゅちです。

 

私の後輩に韓国出身の子がいます。

 

大学から日本に来ていて、既に10年以上になるため、日本語はほとんど支障がないように見えます。だから、どうしても日本人に対する接し方と同じ感じで話をしてしまいます。

 

会社では、上司、私、後輩の順で横並びに席が配置されています。例えば、私と上司が話をしていたとします。その流れで、後輩に「ねぇ、聞いてた?」と話を振ることがあります。そういうときに、後輩は大抵話を聞いていません。

 

私が若手だったときは、「先輩の背中を見て勉強しよう」という気持ちが強かったので、そういうときにもすぐに話について行くことができました。逆に、聞いていなかったことにした方がよさそうなことは、聞いていたとしても、敢えて「聞いていないふり」をしたりもしていました。

 

だから、後輩が話を聞いていなかったりすると、「なんでもっと関心を持って聞かないんだろう、向上心ないな」とか思ってしまい、ガッカリしてしまいます。

 

学習意欲がないのか、興味がないのか。ストレングスファインダーを受けてもらったり、いろいろと勉強してみるのですが、なかなか私の腑に落ちる答えが見つかりません。

 

私も以前は海外出張が多く、一人で海外に行っているときもあったので、そのときのことを思い出してみることにしました。自分以外の誰かが話をしているとき、どうしてたか。そして、気付いたのです。

 

「あ、そうか、誰かと話していても、意識してないと耳からは自然には入ってこないわ!そういうことか!」

 

彼にそのことを聞いてみたら、やはりそうでした。日本語は意味は理解できるけど、意識しないと耳から自然に入ってくるレベルではない、と。だから、反応が鈍かったんですね。

 

彼は本当に日本語が上手だし、日本人と一緒の感じで接しても大丈夫であろうと、私が甘えてしまっていたのです。とても反省しました。

 

 

私のチームは海外のメンバーが他にも何人かいて、いろいろとコミュニケーションの問題は発生します。それは、言葉が通じないというよりは、文化の問題のような気がしています。


例えば、以前一緒に働いていたインドのメンバーは「知らないことを知らないと言わない」傾向がありました。それは、決して、「プライドが許さない」という類のものではなく、


「分からないことでも、自分の考えを伝えることの方が相手にとってメリットになるかもしれない。それが正しいかどうかを検証するのは、聞く側の問題だ」


というスタンスなのだそうです。だから、間違っていても平気で答える、というような感じになるそうです。


そんなとき、


「日本で働いているのだからこうした方がいい。」


とアドバイスをしてしまうことがよくあります。


でも、これ、最近は、なんか、間違っているような気がしているんです。


共通言語を持たないのは、どちらか一方の問題ではなく、両方の問題です。だから、


「日本で働いているのだから、日本のマナーに従えよ。郷に入りては郷に従え。」


というのは、とても傲慢なんじゃないかと思うのです。私たち自身も彼らのことをもっと勉強するべきではないでしょうか。

 


今日も日々是内省。