「無駄なものをなくす」ということが、果たして「生産性を上げる」ということにつながるのかについては、しっかりと考える必要があると思っています。
例えば、「仕事中の雑談」は生産性には直接寄与しない分「無駄なもの」かもしれませんが、チームの状況を理解する上においては非常に重要な役割を担っていると考えます。
目先の利益だけに捉われると、大事なことを見失うかもしれません。
スクラムにおいて、プロダクトオーナーが求められることに、
「スクラムチームのROIの最大化」
というのがあります。(というか、プロダクトオーナーに求められるのはそれに尽きるのですが…)
ここでのポイントは、
「『ステークホルダー』のROIの最大化」
でもなければ、
「『顧客』のROIの最大化」
でもなく、
「『スクラムチーム』のROIの最大化」
というところです。
つまり、他の人から見てどんなに無駄だと思われることであっても、スクラムチームが必要だと思うことであれば、それはやるべきかもしれない、ということです。
だから、プロダクトオーナーのトレーニングのときによく言われたのは、「席に座ってないで、歩き回ってよく観察する」ということでした。
最近はなんだか、うちの会社でも社会でも日本でも、「無駄なこと」を排除しすぎている気がしていて、ちょっと心配しています。
誰にとって「無駄」なのか、ひとりよがりになってないか、考えてみた方がいいかもしれないですね。
#スクラム